第七課ではスペーシングの考え方について書きましたが、第八課ではMuseScoreでの音符の間隔調整の方法を説明したいと思います。Hashiboso流ではスペーシングは「小節幅の伸縮」と音符の「前の間隔/後の間隔」の2つの方法を駆使して行います。
小節幅の伸縮
小節幅を伸縮させると、小節内の音符の間隔も伸縮するので、まず小節幅の伸縮で、スペーシングを整えると良いでしょう。
割振り「前の間隔/後の間隔」
また音符の前後間隔を調整する挙動の「前の間隔/後の間隔」は、MuseScoreのスペーシング比率が気に入らないところにも用います。一段の中の音符休符数が多く詰まった譜面では比較的すぐにこの挙動が表れますが、一般的にこの挙動が表れるまでの数値を入れると、小節幅が大幅に変化していると思われるので、「Shift + { or } 」による小節幅の伸縮と併用してスペーシングする必要があります。
非表示の休符を入れる

右図のように八分音符と三連符が重なる譜例では、未使用の声部で、一拍あたり2つ入る八分音符と3つ入る三連符に対し、6連符の休符を入れることで幅を揃えることができます。最小音価である三連符に対して1/2音価の六連符をいれているので、八分音符に対して1/2音価の十六分音符を入れています。こうすることで、音価順のスペーシングを維持できます。小節内の音符・休符数が増えることで小節幅が広がりますが、小節内の音符・休符の後ろの間隔を狭めることで十分対応できます。

コード「水平位置」
音符のインスペクタのコード「水平位置」は、音符の位置を物理的に移動させることができます。一つ一つの音を移動させるため、浄書中の不注意で縦で揃うはずの他パートを調整し忘れることで、縦が揃わなくなることがあり得ます。従ってインスペクタにあるコード「水平位置」による音符の移動は、スペーシングの最終手段として用いるべきです。Hashiboso流では大抵のスペーシングの行程は、前項目までに完了しますが、スペーシングにこの手法を用いるとすれば、符尾の「背合わせ・腹合わせ」のスペーシングの処理が考えられます。
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