皆さんは、楽譜を何を使って書いていますか?手書きで書く人とソフトウェアを使って書く人がいるでしょう。楽譜を書くソフトは有料無料を含め多くのソフトがあります。フリーソフトに限れば、MuseScoreとLilyPondが上げられます。ここでは、MuseScoreを使って楽譜を綺麗に仕上げる方法を伝えていきたいと思います。
さてMuseScoreは非常に高機能なソフトウェアです。楽譜の仕上げに時間を掛ければ、FinaleやSibeliusに劣らないどころか、楽譜を世界一綺麗に書くことが可能です。しかし、MuseScoreのデフォルトの設定で、何も考えずに音符を打ち込んだだけでは、他の浄書ソフトと比べると明らかに見づらい楽譜となってしまいます。ここに私が独学で習得して来たMuseScore浄書法を書いておきますので、皆さんどうぞ参考にしていただければ幸いです。
このページに書かれていることは、あくまでHashibosoP個人の浄書に対する考え方であり、決して日本の浄書界の一般的な方式に基づいている訳ではないことは、どうぞ最初に留意してください。
また本ページではMuseScore2.3.2を想定しています。現在MuseScore3がリリースされていますが、MuseScore3の仕様はMuseScore2と異なる部分が多く、MuseScore2の設定やMuseScore2で使えるテクニック等がMuseScore3で使えない場合があります。
目次
- はじめに
- 第一課 用紙・余白・五線の大きさ
- 第二課 譜の割り付けとパート・段の距離
- 第三課 フォントと書式
- 第四課 記号の位置
- 第五課 スラーとタイ
- 第六課 符尾と連桁
- 第七課 スペーシング
- 第八課 MuseScoreでのスペーシングの仕方
- 第九課 MuseScoreでのHashiboso流秘儀
- 第十課 注意すべきMuseScoreの仕様
はじめに
楽譜を綺麗に清書することを、「浄書」と言います。世の中の出版された楽譜の多くは、作編曲者の原稿をプロの浄書家によって「浄書」されて、綺麗な版画となって流通しているのです。現在浄書ソフトの登場と普及によって、私たちは簡単に楽譜を書くことができます。しかしソフトで打ち込んだだけの楽譜は、出版譜と見比べると読みやすさの点で遠くかけ離れていることでしょう。私にとって楽譜浄書の理想は、演奏者が初見で間違えない楽譜です。綺麗な楽譜というのは、楽譜に書かれている情報を何の抵抗もなく演奏者に伝わる楽譜だと思います。読みやすい楽譜を目指すことは、浄書をする時に一番に目指すべきことです。
はじめに → 第一課
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