※MuseScore2向け記事です。MuseScore3ではこの方法は推奨できません。

MuseScoreの音符スペーシングに介入する時に、非表示の休符を使わない声部に入れる方法があります。一見これは手軽で効果の高い方法に思えますが、効果が高いだけに既存のスペーシングを崩す方法でもあります。
右図のように、使っていない声部(例えば声部2)に非表示の休符を入れることで、音符の間隔を変えることが出来ます。
スペーシングの基本
音符間隔を弄る前に念頭において欲しいのですが、楽譜浄書では音価と実際の楽譜上のスペースは比例しません。すなわち、ある音符に対して2倍の長さの音符は、2倍の間隔を取るわけではなく、それより短い間隔を取るのが一般的です。
上図のように、音符の長さと比例したスペーシングは、小節幅が広くなってしまい、1段に入る小節数に限界があります。上図の「通常のスペーシング」は、2倍の長さの音符に対し1.5倍程度の間隔を取っています。2倍の長さの音符は2倍のスペースを取らなくても、少し間隔が広いだけでも、2倍の長さの音符だと認識させるのに十分です。
さて、非表示の休符を入れる方法は、浄書ソフトの考える通常のスペーシングに干渉して、通常ではないスペーシングにする方法です。使い方を間違えると却って変なスペーシングになってしまうので、達成すべき音符間隔が分からなければ、この方法は用いるべきではありません。
間隔を狭める方法、広げる方法

間隔を広げる例
例えば上図の①は、3拍目の二分音符の間隔が短すぎるように見えます。非表示の休符を入れれば簡単に間隔を広げることができますが、①は①で正しいスペーシングであることを留意してください。②のように休符を入れると、二分音符の間隔を確保することが出来ます。ただし入れる休符の種類には注意してください。この譜例で16分休符を入れると、二分音符の間隔は全て揃いますが、それは「音符の長さに比例したスペーシング」になってしまい、適切なスペーシングではありません。適切な休符を挿入するためには、②のように休符を入れる時は、音符間隔が実質③と同じになることを認識しておくべきです。
間隔を狭める例


左のような連符を整える時にも、同様にこの方法が使えます。(この場合にローカルレイアウトを使うのは不適切です。詳しくはこちらの記事を見てください。)


MuseScoreでは等分の音価の休符を全体に挿入する限りは、スペーシング比率は変わりません。また今回の譜例では、三連符の間に八分音符が入る箇所が6連符のようなスペースになっているので、元の音価の1/2の休符を入れることで、目標のスペーシングを達成することができます。
さて、本来の音価より細かい音価の休符を入れると、小節幅が広がります。そこで、挿入した非表示の休符を全て選択し、インスペクタの割振りの「後の間隔」をマイナスにしていくと、もともとの小節幅まで戻すことが可能です。
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